自分でやってみる(中級)
1ハゼ・2ハゼとは?
音で読む、焙煎度の道しるべ
焙煎をしていると、豆が「パチッ、パチッ」と弾ける瞬間があります。これが1ハゼ。しばらくすると、もっと細かい「チリチリ」という音に変わる——これが2ハゼです。このアプリの名前「二ハゼ」も、ここから来ています。ハゼは、焙煎度を教えてくれるいちばん確かな合図。読めるようになると、狙った味で止められます。
ハゼって、そもそも何?
生豆の中には水分と、加熱で生まれたガス(二酸化炭素)が閉じ込められています。熱が進むと内側の圧力が高まり、豆の組織が耐えきれずに破裂する——その音がハゼです。つまりハゼは「豆の中で今こういう変化が起きています」という、豆からの合図なんです。
- 1ハゼ…「パチッ、パチッ」と大きく弾ける音。間隔もゆっくり。豆が膨らみ、酸味が落ち着き始める。
- 2ハゼ…「チリチリ」「ピチピチ」と細かく連続する音。豆の油が表面に出はじめ、苦味とコクが主役に。
ハゼと焙煎度・味の関係
ハゼを基準にすると、焙煎度は驚くほど分かりやすくなります。「何分焼くか」より「どのハゼの、どこで止めるか」で考えるのがコツです。
| 止めるタイミング | 焙煎度 | 味の傾向 |
|---|---|---|
| 1ハゼの途中 | 浅煎り | 酸味が主役。フルーティで明るい。 |
| 1ハゼが終わった直後 | 中煎り | 酸味と甘みのバランス。飲みやすい。 |
| 1ハゼ終わり〜2ハゼ直前 | 中深煎り | 香ばしさとコクが出てくる。 |
| 2ハゼが始まった頃 | 深煎り | しっかりした苦味とコク、甘い余韻。 |
| 2ハゼの最中〜終盤 | 極深煎り | 強い苦味。油が浮き、煙も増える。焦げに注意。 |
→ 焙煎度ごとの味は 浅煎り・中煎り・深煎りの違い でくわしく。
「1ハゼからどれだけ伸ばすか」=発達率(DTR)
同じ深さに見えても、1ハゼの後にどれだけ時間をかけたかで味は変わります。この割合が発達率(DTR)。「1ハゼが来てから終了までの時間 ÷ 全体の時間」で出します。目安は20〜25%。短すぎると青くさく、長すぎると平坦になりがちです。
たとえば全体12分で、1ハゼが9分に来て12分で止めたなら、発達は3分。3 ÷ 12 = 25%。この数字を毎回残しておくと、「あの美味しかった焙煎」を再現できるようになります。
聞き分けの3つのコツ
- 換気扇を一瞬だけ弱める。音がかき消されがち。ハゼが近い時間帯だけ耳を澄ませる。
- 「最初の1粒」で判断しない。パチッと1回鳴っただけではまだ。連続して鳴り始めた時点を1ハゼの開始とする。
- 1ハゼと2ハゼの「静かな時間」を知る。1ハゼが終わると音が一度おさまります。この静けさの後に来る細かい音が2ハゼ。
2ハゼは、止めどきの最終ライン
2ハゼに入ると焙煎は一気に進みます。ここからは10秒で味が変わる世界。深煎りを狙うなら2ハゼの入り口で、しっかり苦めが好きなら少しだけ伸ばして、すぐに急冷しましょう。迷ったら早めに止めるのが安全です。
二ハゼの焙煎タイマーなら「開始→1ハゼ→2ハゼ→終了」をタップするだけ。時間も発達率(DTR)も自動で記録され、次回そのまま再現できます。無料のコーヒー記録アプリ。
まとめ
ハゼは豆からの合図です。パチパチ=1ハゼ、チリチリ=2ハゼ。「何分焼くか」ではなく「どのハゼのどこで止めるか」で考えると、狙った味に近づきます。そして1ハゼからの伸ばし方(発達率)を記録していけば、美味しかった一杯は再現できます。