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売る人へ(プロ)

焙煎した豆の売価の決め方
目標の粗利率から、逆算する

読む目安 6分 ・ 原価・粗利

「いくらで売ればいいのか分からない」——自家焙煎を始めた人が、必ずぶつかる壁です。安すぎれば続かず、高すぎれば売れない。答えは「原価に足す」のではなく「粗利率から逆算する」こと。この順番にするだけで、値付けは驚くほどラクになります。

売価 = 原価 ÷(1−目標粗利率)で逆算する

「原価+いくら」で決めてはいけない

原価353円だから、500円で売ろう——気持ちは分かりますが、これだと手元にいくら残るのかが見えません。包材も光熱費も自分の時間もあるのに、「なんとなく足した金額」では、忙しいのに儲からない状態になります。プロは逆から考えます。「粗利を何%残したいか」を先に決めて、そこから売価を出すんです。

値付けの式は、これだけ

→ 原価(焙煎後の原価/g)の出し方は コーヒー1杯の原価計算 をどうぞ。

100g袋で、粗利率ごとに比べてみる

生豆3.0円/g・歩留まり85% = 焙煎後3.5円/g、100g袋の原価353円のケースです。

目標粗利率計算売価(10円切上げ)1袋の粗利
50%353 ÷ 0.5710円約357円
60%(目安)353 ÷ 0.4890円約537円
65%353 ÷ 0.351,010円約657円
70%353 ÷ 0.31,180円約827円

自家焙煎の豆売りなら、粗利率60〜70%あたりが一つの目安です。ここには包材・光熱費・ロス・あなたの手間が全部含まれることを忘れずに。粗利率50%だと、それらを引いたらほとんど残りません

相場と照らし合わせる

逆算で出た数字は「自分の都合」です。最後に必ず市場と照らすこと。スペシャルティ系の100g袋は、おおむね800〜1,500円のレンジ。上で出た890円は、この中では手に取りやすい価格帯です。

もし逆算した売価が相場を大きく超えるなら、打ち手は3つ。①生豆を見直す(仕入れ単価を下げる)②歩留まりを上げる(焙煎の精度)③ブレンドで原価を設計する。値付けを下げて我慢する、は最後の手段です。

→ 原価を配合でコントロールする方法は ブレンドの作り方と原価設計 へ。

内容量でも印象は変わる

内容量原価(3.5円/g)粗利率60%の売価向いている売り方
100g353円890円試しやすい。初めてのお客さん向け
200g706円1,770円常連向け。1gあたりは同じでも割安に見える
50g(お試し)176円440円飲み比べセットに。回転を作る

値付けでやりがちな失敗

値付けは、一度きりの決断じゃない

生豆の相場は動きます。円安でも動きます。だから値付けは定期的に見直すもの。原価と粗利を毎回記録していれば、「そろそろ上げどきだ」が数字で分かります。感覚で悩む時間が、判断の時間に変わります。

売価は、シミュレータで一発。

二ハゼのプロ機能なら、豆を選ぶと記録した歩留まりから原価/gを自動セット。内容量と目標粗利率を入れるだけで推奨売価が出ます。ロットごとの粗利・月別収支も見えて、値上げの判断まで数字で。

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まとめ

値付けは「原価に足す」のではなく「粗利率から逆算する」。式は 売価 = 原価 ÷(1 − 目標粗利率)。自家焙煎の豆売りなら粗利率60〜70%が目安で、そこには包材・光熱費・ロス・あなたの手間が含まれます。最後に相場と照らして、迷ったら高めから。そして原価と粗利は記録して、定期的に見直しましょう。

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