自分でやってみる(中級)
記録で上達する
焙煎ノートの付け方
「この前すごく美味しく焼けたのに、どうやったか思い出せない」——自家焙煎あるあるです。焙煎が上手くなる一番の近道は、才能でも高い機材でもなく記録。残していないと、上達は運まかせになります。では何を残せばいいのか。答えは意外と少ないんです。
なぜ記録すると上手くなるのか
焙煎は「条件 → 味」の実験です。条件が分からなければ、良い結果が出ても二度と再現できないし、悪い結果が出ても直せない。記録があれば、次の1回が前の1回の続きになります。10回焼いても記録がなければ「初めて」を10回やっているのと同じです。
最低限、これだけ残せばいい
再現に効く5つ
- 豆と量…銘柄・産地、投入した生豆のg数。
- 火加減…ガスの開き具合(5段階でも十分)。
- 1ハゼ・2ハゼの時間…ここが焙煎度の基準になる。
- 合計時間と焙煎後のg数…歩留まりが出て、深さの目安になる。
- 味の感想…そして★(満足度)。これが無いと何が正解か分からない。
→ ハゼの意味は 1ハゼ・2ハゼとは? でくわしく。
数字は「割合」で見ると比べられる
| 残す数字 | 出る指標 | 何が分かる |
|---|---|---|
| 投入g → 焙煎後g | 歩留まり率 | どれだけ深く煎れたかの客観的な目安 |
| 1ハゼの時間 と 合計時間 | 発達率(DTR) | 1ハゼから伸ばした割合。20〜25%が目安 |
| 気温・その日の環境 | — | 同じ火加減でも季節で変わる理由が見える |
生の時間より割合で持つのがコツです。機材や量が変わっても比べられるからです。
焙煎だけでは片手落ち。抽出とセットで。
焙煎の良し悪しは、飲んで初めて分かります。だから焙煎の記録に、その豆で淹れた抽出の記録をひもづけるのが理想。「この焙煎条件 → こう淹れたら → こういう味だった」が一本の線でつながると、次に何を変えるべきかが自然に見えてきます。
続けるための3つのコツ
- 完璧を目指さない。全項目埋めようとすると続きません。豆名・時間・★の3つだけでも価値があります。
- その場で入れる。後で書こうは、書きません。焙煎中は手が塞がるので、タップだけで済む形にしておく。
- 失敗こそ残す。「焦げた」「青くさい」は次に活きる最高のデータ。良い記録より役に立つことも多い。
紙のノートでもいい。でも…
紙でも記録の価値は変わりません。ただ、焙煎中は両手が塞がり、粉と煙まみれ。そして歩留まりや発達率は毎回自分で計算することになります。さらに「先月のベストはどれだったか」を探すのも一苦労。そこを自動でやってくれるのが、記録アプリの役割です。
記録を、いちばんラクな形で。
二ハゼを開く →
二ハゼはタイマーのタップだけで1ハゼ・2ハゼ・時間を記録し、歩留まりと発達率(DTR)を自動計算。抽出の記録もひもづけられて、★から好みの傾向まで教えてくれます。無料。
まとめ
上達の近道は記録です。豆と量・火加減・ハゼの時間・合計時間と焙煎後g・味と★——この5つを残すだけで、次の焙煎は前の続きになります。完璧より継続。失敗の記録こそ財産です。
記録の精度を上げる道具(Amazon)
- コーヒースケール(0.1g)投入量と焙煎後の量を正確に。歩留まりの数字が意味を持つ。
- 焙煎用の温度計豆の温度を残せると、再現性が一段上がる。
- 生豆アソート同じ条件で豆だけ変えて比べると、記録が一気に活きる。
- キャニスター(保存容器)焼いた豆をロットごとに分けて保存。記録とひもづけやすい。
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